父&祖父の日記 はじめに
2012/03/09更新【コラム, 父の日記】
祖父(大内福造/明治後期〜1943年)、父(大内弘/1924〜2008年)は、戦前・戦中に
日記を書いていました。そのころ、祖父は大阪・江戸堀で廻漕店経営→病床に伏す、の頃。
父は学生でした。日記の多くは、大阪歴史博物館に寄贈しましたが、一部寄贈漏れが、私の手元に残っています。ぱらぱらと読んでみると、当時の世相や庶民の暮らしぶりが垣間見えて、ちょっと面白い。そこで、少しずつここにアップしようと思います。
祖父や父のプライバシー? 笑って許してください。
まずは、「懐省 20年NO1」と題した、1945年の父の日記から。
当時の父は21歳。旧制北野中学を卒業後、東京農大に進みましたが、「このままだと、兵隊にとられる。帰ってきて、徴兵免除の学校に行きなさい」との姉のアドバイスで帰阪。大阪歯科医専に入り直し、(たぶん)1年生。"非国民"だったようです。
住まいは、祖父の療養のために借りてから住まうことになった奈良公園近くの借家。母親、姉との3人暮らしです。この日記には、読書感想文的な記述も含まれています。旧字体は現代仮名遣いに変え、判読不能な文字は●にして、書き写します。